ANTOR-JAPANの欧州最新記事とアーカイブです。


by goeurope

オーストリア・アーカイブス

f0184241_2114299.gif

f0184241_212345.gif
オーストリア政府観光局


2009年は作曲家ヨーゼフ・ハイドンの没後200周年
オーストリア各地で記念イベント


ハイドンがウィーンのグンペンドルフで亡くなった数日後の1809年6月7日、ウィーン新聞は一面に「忘れがたい作曲家ヨーゼフ・ハイドン死す」の見出しでハイドンの訃報を伝えました。没後200年に当たる2009年は、偉大な作曲家の生涯を祝い、ハイドンが活躍した各地で数多くのコンサートやオペラ、展覧会などが催されます。

ニーダーエーステライヒ州のローラウで1732年3月31日に生まれたヨーゼフ・ハイドンは、ウィーンのシュテファン大寺院では聖歌隊の一員として歌い、アイゼンシュタットにあるエスターハージィ宮殿においては30年以上もの間楽長を務めました。ハイドンはショプロンにあるエスターハージィ侯爵家の館にもたびたび招かれており、オックスフォード大学においては名誉博士号を受賞、その後19年間ウィーンで暮らし、1809年5月31日に死去しました。

クラシックの交響曲と弦楽四重奏曲の「父」といわれるハイドンは、生涯で1200曲以上の作品を残しています。この中には、107の交響曲、14のミサ曲、オラトリオ、独奏曲、室内楽曲、ピアノ曲、カンタータなどが含まれています。
f0184241_16414861.jpg

2009年はオーストリア各地で記念イベントが開かれますが、代表的なイベントのいくつかをご紹介します。

【ウィーン】

ウィーンでは、ハイドン・イヤーに1500ものイベントが予定されています。この第1弾企画として、市内にある国立図書館ではハイドンの皇帝賛歌「神よ、皇帝を護らせ給え」の自筆楽譜が公開されました(2月1日で終了)。

そして、ウィーンフィルハーモニーの本拠地である楽友協会では、2009年前半だけで45以上のハイドンのコンサートが予定されています。この中には、ニコラウス・アーノンクール指揮のコンセントゥス・ムジクス・ウィーン(ハイドンの太鼓ミサと演奏会形式の歌曲「無人島」=3月14・15日と6月6・7日)が含まれています。

「イースターの響き」音楽祭では、4月4日にリカルド・ムーティがウィーンフィルの演奏で、ハイドンのオラトリオ「十字架上のキリストの最後の7つの言葉」を指揮します。楽友協会のグラス・ホールのスローガンは「Crossing Haydn(ハイドンの交差点)」で、1月から6月にかけて毎週6夜、ハイドンの曲が演奏されるだけではなく、語り、ダンス、そして映画も上演されます。

ウィーンのコンツェルトハウスでも、ニコラウス・アーノンクール指揮、ウィーンフィルによる「鈴と太鼓たたきのシンフォニー」(5月9日・10日)をはじめ、アダム・フィッシャー指揮のオーストリア・ハンガリー・ハイドン管弦楽団によるオラトリオ「トビアの帰還」(5月24日)など、数々のハイドン関連の演奏会を予定しています。また、テアター・アン・デア・ウィーン劇場では、さまざまなハイドンの歌劇が上演されます。

ベルヴェデーレ宮殿は、5月15日と27日に「ハイドンの響き」で満たされます。さらに、6月6日の「ハイドン・ピアノ」の夕べにおいては、古楽器の演奏が楽しめます。アウグスティネ教会ではハイドンのミサ曲全曲が、ミヒャレラー教会では全ての弦楽四重奏曲が演奏されます。

ウィーン少年合唱団は、ホーフブルク王宮チャペルでハイドンのミサ曲を歌うことになっています。また、かつてハイドンがオルガンを演奏していたバロック様式のバジリカ・マリア・トロイにおいては、「ハイドンの夕べ」と題したコンサートが25回予定されています。ハイドン・イヤーを締めくくるのは、アン・デア・ウィーン劇場における、アーノンクール指揮、トビアス・モレッティ演出による歌劇「月の世界」です。

ウィーンにおけるハイドン・イヤーでは、音楽イベントの他にも、フェスティバルや展覧会が開かれます。かつてハイドンが暮らしていたウィーンの「ハイドン・ハウス」は、ハイドン・イヤーに合わせて改装されていますが、今年1月29日に装いを新たにリニューアルオープンしましました。建物の中庭に面した小さな庭も、ハイドンが暮らしていた当時のままに復元されます。没後200年の命日には、3日間にわたり「ハイドンのための祭り」を予定しています。

楽友協会では、音楽愛好家にとって必見の2つのすばらしい展覧会を予定しています。「ロンドンのヨーゼフ・ハイドン」(3月20日〜6月20日)と「ヨーゼフ・ハイドン−皇子とパトロンと顧客たち」(10月29日〜12月19日)。

ウィーンの音楽の家(ハウス・デア・ムジーク)には、ハイドンのための常設展示スペースがあり、「ハイドンとウィーン・クラシック〜室内楽と談話」展(2月12日〜12月27日)、さらに中庭ではハイドンの特別展(2月12日〜9月30日)が開催されます。毎週土曜日と日曜日の午前中に実施されるガイド付きの市内散策ツアーでは、ヨーゼフ・ハイドンの足跡をたどります。

【ブルゲンランド州】

2009年、ブルゲンランド州では世界的な作曲家にちなみ、数多くの催しを予定しています。まず、今年3月31日(ハイドンの誕生日)には、世界的な指揮者ニコラウス・アーノンクールがコンセントウス・ムジクスと共に、エスターハージィ宮殿において巨匠の交響曲を4曲指揮します。

4月4日と5日には、アイゼンシュタット市全体がバロック様式のオープニングフェスティバルの舞台と化します。「ハイドン宗教音楽祭」で予定されている数多くのコンサートの中でも、ハイライトはハイドンのミサ曲(4月9日〜4月13日まで)です。

また、春にはエスターハージィ宮殿のコンサートホールにおいて、「トライ・オ・スロン」と題した室内音楽祭で次々と室内楽のコンサートが開かれます。ここでは現代作曲家による、ハイドンに捧げるピアノ・トリオ18曲が初めて演奏されます(4月30日〜5月3日)。

このほか、ハイドン・イヤーにはハイドン没後200年の命日近くに、「記念日フェスティバル」がエスターハージィ宮殿のハイドンホールにおいて開かれます。また、「国際ハイドン音楽祭」(9月9日〜9月27日)では、ロンドン交響曲とパリ交響曲が全曲演奏され、さらにハイドンが作曲した12のミサ曲が年間を通して、アイゼンシュタットにある各教会で聴くことができます。

音楽のイベントはこれだけではありません。コーベルスドルフ城では「ヨーゼフ・ハイドンの頭」と題した音楽劇が上演されます。ここでは、音楽家ハイドンの人となりを、滑稽に、しかし史実に基づいて忠実に上演します(7月9日〜8月2日)。そのほか、今年8月のイェンネルスドルフでの夏の音楽祭「J:opera」では、ハイドンの歌劇「月の世界」が予定されています。

複数の会場で行われる「奇才ハイドン」の展覧会(4月1日〜11月11日)では、さまざまな角度からハイドンを紹介します。まず、エスターハージィ宮殿の展覧会では、絢爛豪華な宮廷音楽文化の舞台裏を垣間見ることができます。

そして、ハイドンの庶民的な側面を紹介するのは、アイゼンシュタットの「ハイドン・ハウス」。ここでは、ハイドンのプライベートな生活や創作活動に関連する品々を展示します。

このほか、アイゼンシュタットではハイドンゆかりの場所をめぐる観光プログラムも用意されています。アイゼンシュタット宮殿公園の温室で開催される国際蘭展覧会では、偉大なオーストリアの音楽家を讃え、新しい品種の蘭が「ヨーゼフ・ハイドン」と命名されます(2月13日〜22日)。

■ハイドン・イヤー2009に関する公式ウェブサイトはこちら(英語)
f0184241_16164242.jpg

[PR]
by goeurope | 2009-03-03 16:20 | オーストリア