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ギリシャ・アーカイブス

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ギリシャ政府観光局


ギリシャの伝統行事「復活祭(パスカ)」
今年は4月25日〜28日の4日間


4月25日〜28日の4日間、ギリシャでは「復活祭(パスカ)」と呼ばれるキリストの復活を祝う宗教行事が行われます。この期間中はギリシャ全土が祝祭気分に包まれ、日本のお正月やお盆のように都会から郷里へ帰省し、知人や親戚を訪ねたりします。

聖木曜日、それぞれの家庭では卵を固く茹でて赤く染めたり、復活祭のためのパンを焼きます。

聖金曜日は、キリストが十字架から降ろされた日にあたり、夜にはエピタフィオ(たくさんの花で飾られているキリストの棺)を先頭に、司祭と茶色のロウソクを手にした市民が葬儀の行列を作り、街を練り歩きます。

そして聖土曜日の夜、人々は今度は白いロウソクを手に教会に集まり、キリスト復活の瞬間(日曜の午前0時)を待ちます。その瞬間「クリストス・アネスティ」(キリストは復活せり)と言いながら、司祭によってもたらされた火を次から次へと自分たちのロウソクに点していきます。

人々は灯されたロウソクを大事に家まで持ち帰り、戸口の上にススで十字の印をつけ、一家の平安と神の加護を祈ります。次に羊の内臓とお米を煮込みレモンで味付けした「マギリッツァ」というスープを食べます。

復活祭当日は、各家庭の庭先で羊を串に差した丸焼き(スブラ)が作られます。大勢で飲んで食べて、音楽のリズムに合わせて踊りに興じます。そして、赤く染めた卵をお互いに割りあって、どちらの殻が先に割れるか競争します。また、屋外では花火が打ち上げられたり教会の鐘が鳴ったりと、賑やかな雰囲気に包まれます。

ギリシャ全土の中でも、このお祝いを最も盛大に行うのが、イオニア海に浮かぶケルキラ(コルフ)島の人々です。島の中にある広場では、広場周辺に住む各家庭が広場側の窓から赤い布を広げ、そこから水の入った花瓶を外へ落とします。そうすることで悪運が一緒に外に出て行くと信じられています。

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※写真=窓から赤い布を広げるケルキラ島の伝統
by goeurope | 2009-03-03 17:01 | ギリシャ