ドイツ・アーカイブス
2008年 10月 14日
ドイツ観光局
ヘレンキームゼー城 〜「宮殿と庭園」より
バイエルン州の南、アルプスの近くに「バイエルンの海」と呼ばれる湖、キーム湖があります。猪苗代湖より少し小さい
キーム湖には3つの島が浮かんでいます。最大の島「ヘレンインゼル(男島)」には、ノイシュヴァンシュタイン城を建てたことで知られるルートヴィヒ2世のお城「ヘレンキームゼー城」があり、多くの観光客で賑わう人気のスポットです。
1873年にヘレンインゼルが売りに出されると、ちょうどその頃に新しい城の建築計画を立てていた王は、すぐにこの島を購入しました。フランスのルイ14世に憧れていた王は、ここにベルサイユ宮殿を模してこの宮殿を造りました。実際に鏡の間はベルサイユのものより10m長く出来ています。
着工までに8回も設計のやり直しを命じ、1881年には外枠が完成しましたが、華麗な内装工事の途中に貯蓄が底をつき、建設は途中で打ち切りとなってしまいます。城の中はガイドツアーで見学できますが、2つある階段の間の一つは未完のままで、レンガと木材がむき出しの状態になっています。
贅を尽くした部屋の数々は本当に見ごたえがあります。特にマイセン磁器で作られたシャンデリアは、その大きさと美しさに圧倒されます。王の寝室を始めとした全ての部屋がきらびやかで贅沢で、その徹底振りには感心してしまいます。
ヘレンキームゼー城へはプリーン駅からキームゼー鉄道で湖の船着場まで移動し(約7分)、そこからは遊覧船に乗って島に向かいます(約15分)。城にはルートヴィヒ2世のミュージアムがあり、ヴィッテルスバッハ家の城で使われていた家具、食器、衣装が展示されています。
by goeurope
| 2008-10-14 09:55
| ドイツ